ENISICAは毎日どこにでも連れていきたくなるバッグ
ENISICAの製品は、カジュアルとラグジュアリーを両立。
・カジュアルな毎日のファッションにはリアルレザーの品格を
・上質な装いの日にはがんばりすぎない余裕を
毎日どこにでも連れていきたくなるバッグと小物たちです。
一見シンプルなデザイン。でも牛革とは違うパターンメイキング









具体的には、鹿革の特性を活かした“形を決めすぎない”デザインを心がけています。
革をカチッと抑えず、鹿革ならではの弾力性やドレープが生きるパターンを作成することで、自然な「くしゅっ」とした表情や、ふんわりとしたフォルムを生み出しています。
この記事では「どうしてこの【かたち】になったか」という点に注目をしながら、ENISICAのアイテムをご紹介していきたいと思います。
羽織りもののように軽い、未知のレザーウエア「ジレシカ」


今年(2025年)発売の鹿革のベスト・ジレシカは、その代表的な一着です。
いままでに経験したことがないような驚きの着心地。まるで布やニットのようにやわらかく、美しいドレープのあるベストは、羽織るだけで装いに上質なニュアンスが加わります。
また、Mサイズなら約480-600グラム程度というレザーではありえない軽さ。軽やかで動きを制限しないベストです。
今日、ご紹介したいポイント
▶一般的なレザーとは全く違う、表からのステッチで抑えない縫製
柔らかい縫い目になり、ふんわりと身体をつつむような着心地とシルエットに仕上がります。
▶特徴的な立ち襟のドレープネック
ジッパーを開け閉めしても美しいドレープを描くように何度もパターンを工夫した立体裁断です。
一般的なレザージャケット(黒)と縫製を比較





一般的には外縫いでシルエットを出す
ブラックのレザージャケットは、少し鹿革にも近い、薄くてしなやかなラム革です。パーツを内縫い(縫い目が見えない)で仕上げたあと、外縫い(表側からステッチで抑える)しています。
縫い目は硬く丈夫になり、フォルムを形作ります。ハードでかっこいいイメージで、デザインにもなるレザーウエアの一般的な縫製です。
柔らかい縫い目で、ハードな革のイメージはオフモード
エニシカは多くのアイテムが内縫い仕上げ
ジレシカ(茅葺・キャメル)では極力、表からのステッチを入れず、柔らかな縫い目に。かたちもふんわりと仕上がります。
エニシカは、企画当初から一貫してリラックス感を追求。こちらのジレシカも、スウェット素材のベストのイメージでデザインしています。多くの方にこの軽さ、しなやかさを体験していただきたいと思っています。
立体裁断がかたちづくるシルエット




ネックの部分を中心に、布で何回もトワル(仮縫い)を組み、美しいドレープやシルエットになるよう調整。さらに鹿革を使った試作では、弾力、重み、芯地の兼ね合い、縫う時の縮みなども考えながら完成した立体裁断のパターンです。
縫製時も、ネック部分はいせ込み(生地を縮めて立体化する技法)をし、襟を立ち上げながらドレープを寄せる仕上げになっています。
ENISICAの理念を体現するトートバッグたち






一枚革で、美しいドレープと強度、軽さを兼ね備える
エニシカのトートバッグは、イチシカ(ハンドバッグ)・ニシカ(A4ショルダー)・オニシカ(メンズ・ビッグトート)のラインナップ。
一枚革で仕立てることで、鹿革特有の柔らかさ、軽さをそのまま感じられるアイテムです。荷物を入れるたび、持つ人の仕草や形に合わせて変化し、自然なドレープを描きます。
「きちんと」と「リラックス」のちょうど中間——
ENISICAが目指すのは、そんな大人のための“軽やかな上質さ”です。
今日、ご紹介したいポイント
▶継ぎ目のない一枚革を使用
裏地がなく、一見とてもシンプルな一重仕立て。一枚革をぜいたくに使い、持ち手と袋部分の間に継ぎ目がありません。このパターンが、美しいドレープと強度を同時に実現し、鹿革の特徴である軽さ、丈夫さも活かします。
エニシカのトートは持ち手と袋部分に継ぎ目なし


革の部位も使い分ける
裏地をつけないバッグゆえ、もともと厚みのある革をセレクトしていますが、持ち手の部分はさらに入念に。一枚革の中でも丈夫な背の部分からひと続きのパーツを裁断することで強度を確保。
一重仕立てなのでステッチが見えますが、柔らかい仕上がりになるよう「革漉き」で厚みを調整しています。すべて素材の特性を生かした設計です。
シンプルだからこそ生きる素材の特性
外ポケットのついている面や、大きなサイズのオニシカはパーツを縦に分割していますが、もちろんこちらも、持ち手と袋の部分には継ぎ目がでないパターンで、強度のある仕上がりです。

国産のジビエ鹿革を使う理由(わけ)
丈夫で長持ち、高い機能性を持つ鹿革
素材には、国産のジビエ鹿革を使用しています。
鹿革は軽くてしなやか、水にも強く、油分やコラーゲンが多いためひび割れにくく丈夫で長持ち。臆病・餌の種類など家畜化しにくい性質があり、牛や豚と比べて入手が限られるためメジャーではありませんが、今でも多くの武具に使われるなど、本来はとても機能性の高い革です。
天然ゆえ個体差が大きい
野生の鹿は個体差が大きく、狩猟、なめし、製革などすべての段階において、均質な工業製品のように扱うことができません。仕上がってくる一枚革も、厚さ、大きさ、ナチュラルマーク (天然で生きた証のキズ・色ムラ・シワ等)、染めの色合いなど、さまざまな個性があります。
一枚一枚にかかる手間が、量産の難しさに
注文した鹿革が届くと、一枚一枚、バラバラな厚さや色、質感、大きさ、表面の状態など革の個性を確認し、どの革で何を作るか振り分けます。裁断も、完成したときのバランスを考えて、裁断する場所を工夫。
この作業はとても手間がかかるため、量産品や外注の工場では敬遠されがち。たくさん作れるアイテムがたくさん売れる…というわけにもいかず、生産する個数も含めて、少しずつ調整しながら制作しています。
このような理由によって、特に大きなバッグ類は、お渡しまでお待たせしてしまうことがまれにございます。できるだけそのようなことがないように努力していますが、何卒ご理解いただけると幸いです。


それでも鹿革を選ぶのは、この革にしかない“生きた質感”に惹かれるから
猟師さんをはじめ、それぞれの現場のジビエの専門家たちは、毎日の創意工夫でこの天然素材と向き合っています。そうしてできたジビエ鹿革を、私たちも一枚ずつ選び、裁ち、縫い、仕上げていく。
これからも柔らかな風合いとかたちを大切に、手作業で制作していきます。
後半は近日公開
後半は、さらにたくさんのアイテムを取り上げて、デザインのポイントをご案内します。
