革はお肉の副産物

革製品を手にするとき、その革がどのように自分の元に来たのかを意識することは、あまり多くありませんが、牛革や豚革など、私たちが日常的に使う革は、お肉の副産物として生産されています。

ENISICAの鹿革は、日本の駆除された野生鹿のお肉と一緒に生まれた「ジビエ鹿革」です。

現在、害獣として駆除されたニホンジカは大部分が廃棄されています。兵庫県では30%くらいまで利用率が上がってきましたが、わずか数%の地域も。

いま廃棄されている鹿肉の消費が増えれば、鹿革の活用も増える可能性があります。

ENISICAのこだわり
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風土のおくりものを最後まで使う

ENISICAでは、2026年3月より、アトリエショップでジビエ鹿肉の販売をはじめました。

鳥取・若桜町の優れたジビエ処理施設「わかさ29工房」の鹿肉は、調理人との対話から生まれた、高品質なジビエです。

牛・豚とは違う味わいの鹿を楽しんでいただくためのレシピも公開中です。
おうちでジビエのページ

ジビエとは
gibier 野生の狩猟肉のこと。ジビエはフランス語由来で、英語圏では game(ゲーム)という名称が一般的。
カモ、イノシシ、シカ、ウズラ、ウサギ、またクマなども、野生ならジビエまたはゲームと呼ばれます。

日本で再注目される野生の”天然素材”「ジビエ鹿革」

昨年は熊の被害が社会問題になりました。ニュースなどで取り上げられることも多くなり、その中でツキノワグマやヒグマも食べられること、しかも味もおいしいことを知った方も多いのではないでしょうか?

同時に、ジビエを市販で流通させることができる処理場が少なく、活用が進んでいないこともSNSで話題になりました。

鹿革の特徴

革のカシミヤとよばれるしなやかさ

鹿革にふれて、まず驚くのがその柔らかさ!鹿革は、極細の繊維がふんわりと絡まっています。この構造のおかげで、革のカシミヤともよばれるしっとりとしなやかな、とても心地よい素材になります。

牛革や豚革との違いは?

牛や豚の場合は、家畜のため厚みがあって大きく、組成は鹿よりも太い繊維が密にぎゅっとつまってしっかりとした素材となります。牛と豚にもそれぞれ違いがあり、鹿とは違う特性を持っています。

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ヌバック加工でさらにしなやか

ENISICAでは、鹿革のしなやかな手触りを最大限に活かすヌバック調に加工しています。

通常は牛革でおこなう製法を鹿革に応用。表面をやすりで削り、起毛させた鹿革は、スエードよりも毛足が短く、なめらかでしっとりとなじむ手触りです。

新品のうちはマットですが、使い込むうちに起毛が落ち着いて輝きが出てくるなど、経年変化も楽しめます。

デリケートに見えて意外な強度

極細繊維が強い!

蜘蛛の糸は強い!というお話を聞いたことはありませんか?鹿革はそのデリケートな手触りからは意外ですが、その極細繊維構造により、かなり強度が高い素材です。切れにくいので、革ひもネックレスなどに使う平紐の材料としてもおなじみです。

油分が豊富でひび割れにくい!

また長期間、油分を多く保てるため、ほかの革のようにひび割れすることがとても少ない革です。奈良・正倉院にも1000年以上前の鹿革製品が残っているほどの耐久性があります。

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牛革だとできないデザインも!

ENISICAでは、この強度を生かした、牛革のバッグにはできないデザインがあります。

ENISICAのハンシカ・サコッシュのショルダー取付部分は、牛革では経年でひび割れてしまいそうな小さい革のパーツです。

ところがこの部分の修理のご依頼は、金具の破損がほとんど。確率としてはゼロではない、と言わなければなりませんが、革の部分の補修はこの数年では見たことがないです。

ほかの製品でも、ひび割れはほとんどみられません。

革なのに軽い!

鹿革はまた、ほかの革ではなかなか味わえない軽さをも生み出します。レディース270g程度からメンズの28cmでも約500g、ペットボトル一本に満たない軽さです。

「極細繊維がふんわりと絡まる構造」は、しなやかな手触りだけでなく、軽さや伸縮性、丈夫さも生み出します。

古くは武具や皮足袋、現代でも剣道や弓道の道具に使われるなど、機能性も高い革です。

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軽さを生かす仕立て

この軽さをそこなわないように仕立てているENISICAのバッグや靴は疲れにくいのも大きな魅力。

もう本革は重くって手が伸びない、と思われる方でも、リアルレザーの上質感をたっぷり楽しめます。毎日使うものだからこそ、負担の少ない素材は嬉しいですよね。

画像は、A4トートのニシカ(裏地なし)と、昔の市販品(裏地あり)の計量テスト。

ENISICAのトートは、鹿革の丈夫な部位を継ぎ目なく使っているので、裏地がなくても大丈夫。一回り大きいサイズでもエニシカの方が軽い結果となりました。

革なのに水に強い!

鹿革は、天然の革の中でも水に強いと言われています。油分を多く含むため、濡れても硬くなりにくい性質があります。

そのため、革には珍しく洗濯ができるという特徴があります。
※仕立てによっては洗濯のできないものもあります。

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シミになりにくい&撥水加工

ENISICAオリジナルのジビエ鹿革は、起毛革。もともとの固くなりにくい性質に加え、水分を吸ってもすぐに逃がしてくれる構造で、輪染みになりにくいんです。

さらに撥水加工も施し、雨にも汚れにも強い仕様に。詳しくは以下のブログもご覧ください。


ENISICAオリジナルの6色

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生息地域の気候・風土を映し出すように、姿かたちもさまざまに異なるニホンジカ。ENISICAオリジナルのジビエ鹿革は、そんな鹿たちをはぐくむ土地のイメージを、6つの革色に託しました。

個々の風合いを楽しむ

ENISICAの革はオリジナル。染色による鹿革は、野生の天然鹿革の個性を過度に隠さない、ナチュラルな風合いです。

それはまるで焼き物のよう。個体差の大きな鹿革の状態や、その時の気温なども影響し、染めあがるまで正確な色合いはわかりません。

アトリエに革が届くたび、仕上がりを確かめ、どれをどう使うかそのつど選別をします。これも少数ロットのオリジナル生産ならではで、様々な風合いを生かしながら、製作をしています。

もし好きな色に出会えたら、ぜひお手に取ってみてくださいね。